EQとは何か?
EQとは
EQ とは、Emotional Quotient の略で、感情指数すなわち心の知能のことを言います。これは知能指数を表すIQ に対して名付けられた。エール大学のピーター・サロベイ博士とニューハンプシャー大学のジョン・メイヤー博士が1989 年に初めて論文「Emotional Intelligence」で発表した概念です。「情動が私たちの行動に重大な影響を与えている。情動をうまく管理し、利用することは、知能である」(1990.Dr. Peter Salovey & Dr. John D. Mayer)
その後ハーバード出身で心理学者のダニエル・ゴールマンによって体系化され、1996 年に「EQ 心の知能指数」としてまとめられ、全米でベストセラーとなり、その後日本をはじめ各国でも話題になりました。広く知られることになったEQは、ビジネス上の人間関係や業務への取り組みに対しても有効に活用できることから、多くの企業に導入されています。
EQとIQ
一般によく知られている、IQ(知能指数、Intelligence Quotient)は知能のレベルを測る検査とその結果である。いわゆる地頭の良さである。IQ では300 点満点で、125 以上を天才、75 以下を劣等とみる。しかし、人生の成功という観点におけるIQ の貢献度はたかだか20% しかありません。
(例1)
AT&T のベル研究所で、研究員として成功している人間を調べてみるとIQ の高い人間よりもEQ の高い人間の方がはるかに多く成功していた。
(例2) マサチューセッツで生活保護を受けて育った450 人を調べたところ、10 年以上失業している人間の割合はIQ100 以上の人間と80 未満の人間でともに7%であった。
「EQ 心の知能指数」ダニエル・ゴールマン著より
EQ が高い人間は、自分の心理状態を認識した上で、自分自身を動機付け、他人を理解し共感することで良好な人間関係を作り、本来の能力が発揮できる環境を作る能力に優れている。その結果、多くの協力者が集まり、高い業績を残していきます。
EQとトレーニング
頭で理解していても行動しない人が多いことは、これまでのビジネスシーンで何度も繰り返されてきています。特に頭のよい人材になればなるほど、先を見越して失敗しないように…ミスをしないように…といった行動をとめてしまう作用が働くようです。EQの考え方は、感情をコントロールすれば…というものではありますが、我々のトレーニングでは、今の「行動状態」に着目して行動できてない…もしくは、モチベーションが上がっていない…、周りに対して心を閉ざしがちになっている…などの原因を探っていくことで、行動を変えていくためのヒントを見つけ出させるお手伝いを行っています。
EQトレーニングの必要性
どんなに知識豊富であっても技術力があっても行動しなければ成果は生めません。そして行動はモチベーションなしには存在し得ません。行動の源泉は感情であり、行動にかりたたせるのがモチベーションなのです。この目には見えない、形のない「モチベーション(=意欲・動機づけ)」を高めるための必要スキルをジャパンラーニングでは「ソフトコンピタンシー」と呼んでいます。
例えば
○ 思いやりを持ち、相手の立場を察して行動できる
○ ビジョンを明確に持つ
○ 感情をコントロールして周囲と良い関係を築く
などがあります。これはEQ能力とも非常に関係の深いため、当社では「ソフトコンピタンシー=人間力」を開発する際、EQで数値化された分析(Japan EQ)を参考にしながら自己開発を行っていきます。
Japan EQとは
実は、EQ的な考え方は、日本にも古くから存在しています。たとえば、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」には謙譲・謙遜・謙虚の精神が、「罪を憎んで人を憎まず」には配慮・心配り・気配りの精神があらわれています。これらの日本的なEQ、すなわちJapan EQを高めることが、これからのグローバル社会のなかで、強力な競争力となることは間違いありません。
Japan EQとは
ジャパンラーニングが開発したEQソリューションです。
自己の行動についての質問に回答することで、自己の行動特性を見える化することができます。
28年間、48万人のジャパンラーニングのコンサルティング実績のなかから、弊社が見つけた解答はたった一つです。